浄土平に着いたら、まずは吾妻小富士。
「浄土平・吾妻小富士」の登山に行きました。浄土平ビジターセンターに着くと、無意識に‘‘吾妻小富士’’を眺めてしまいます。吾妻小富士はその名のとおり富士山火口のミニチュア版ような形をしており、さほど大きくはないのに、その姿は、異様とも思えるほどの存在感があります。
吾妻小富士には絵にかいたような登山道があります。登山というには短いですが、富士に登る道なのでれっきとした登山道です。吾妻小富士には木は生えておらず、ごつごつした岩で形成されています。ですので、登山道は丸見えです。その形はジグザグ、ジグザグと山頂に続いています。山頂までの所要時間は10分です。
山頂に着くと、丸い火口が現れます。圧巻です。小さな山なので、火口がすべて見える事で、普通では見れない景色を見せてくれています。たーぼーは20年くらい前に‘‘山形蔵王の御釜’’を見に行った事があります。御釜も素晴らしかったのですが、大きすぎて全体を一望は、できませんでした。吾妻小富士は小さいです。ですが、その小ささが、その存在を大きく見せています。(火口の中には水はありません。)
火口の向こう側をよく見ると、豆粒くらいの人が動いているのが見えます。たーぼーもこれから向こう側に行くのかと思うとワクワクしてきます。火口の周りを一周します。火口周りには柵は一切なく自然のままの姿になっています。しかし、足を踏み外せば、火口に落ちてしまいますので注意して歩きます。少し歩いていると、さっきまでくっきり見えていた、火口の反対側が、真っ白くて何も見えなくなっています。火口をよく見ると火口半分が、真っ白くなっており、すごい勢いでこちらに迫ってきます。‘‘雲’’です。そしてあっという間にたーぼーは‘‘雲の中の人’’となりました。そして、少しすると、雲が途切れてくっきりとした景色が見えるようになりました。これは面白いです。山歩きをしていると雲を感じる事はあるのですが、ここまではっきりと‘‘雲の中の人’’になれる場所はなかなかないと思います。
半周過ぎた頃に、反対側を眺めると、火口の斜面に低い草木が生えており、緑色の絨毯となっていました。反対から見たときは、ただの岩肌でした。こちらから見ると緑の絨毯です。南側斜面と北側斜面でこんなにもはっきりと、植物の生え方が違うのかと、驚きました。
吾妻小富士、一周は50分です。登る時間と合わせて1時間です。短い登山ですが、内容が濃いです。本当に気軽に登れます。しかし、岩場で柵はありませんので、一周する人は、トレッキングシューズは履いていった方が良いと思いました。